パートナーこそがコンサルタントのスタートライン

DTCがかつてない変革期を迎えている時期にコンサルタントの最高位に就任した、3人のパートナーによる特別鼎談。彼らが語るのは、ランクの優位性ではなく、この仕事のおもしろさだった。

渋川 清一 / Kiyokazu Shibukawa

桐原 祐一郎 / Yuichiro Kirihara

藤井 剛 / Takeshi Fujii

パートナーのマインドは起業家に近い

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― まずお聞きします。皆さんパートナーというランクを目指してきましたか?

藤井 パートナーに就任する1年半前になりますが、当時の上司に向かって、自分がパートナーになることにはどんな意味があるのかと問うたことがあります。当時も十分にやりたいビジネスを創り、展開することができていたし、それで責任だけ増えて何が変わるのか見当がつかなかったんですね。でも、上司にこう返されました。「その肩書きがあればきっといいことがあるぞ」と。

― 実際にいいことがありましたか?

藤井 たとえばパートナーになる前からデベロップしていた Deloitteイスラエルとの共同ビジネスで大きな広がりを見せました。パートナー就任とともに現地ファームのCEOが積極的に投資をしてくれるビジネスへ一気に発展し、パートナーというランクがテコになることがあると痛感しました。

― 桐原さんはいかがですか。

桐原 パートナーを目指して入社した、ということはありません。 パートナーを意識したのはマネジャーになってから。ランクの限界を感じたんです。マネジャー時代もUSやUKなどのDeloitteとの協業が中心で、ほぼ一人で切り盛りしていましたが、やはりパートナーとマネジャーでは信用度が違います。このままではやりたいことがやり切れない。何よりクライアントに対して最高のサービスが提供できないし、他のファームとの差別化も図れない。であれば、パートナーになってDeloitte22万人のリソースをフル活用してやろうと考えました。

― 渋川さんにも同じ質問をします。

渋川 僕は日々ただただ、夢中になってクライアントと向き合おうとしながらここまで来ましたから、パートナー陣と肩を並べるイメージは全く持てませんでした。各ランク間の昇格は5年程度ですので、シニアマネジャーになったときには、自分はあと5年で辞めなければならないんだと思っていたほどです。

桐原 余命を告げられたわけじゃないでしょ。

渋川 いやいや、かなりの覚悟はしましたよ。とは言え、仕事自体は自分にしかできないものがあるという自負はありました。ただ、パートナーじゃなきゃダメかというわけではないと思っていたんですよね。

― そんなに謙遜されなくても現実パートナーになられていますよ。

渋川 実際にシニアマネジャーになって、5年後に退社することを見据えて準備を始めました。しかし、本気で世界一を目指しているDTCやそこで働いている人たちが好きだったんですよね。辞めて他社に移ったとして笑顔になる人の顔がイメージできなかった。それなら僕を15年も育ててくれた人たちや支えてくれている人たちのためにこの会社をよくしたい。そう決めました。

桐原 パートナーには二つの顔がありますからね。ひとつはコンサルタント。もうひとつは執行経営者。後者の思いはパートナーになってからさらに強くなりませんか?

藤井 起業家のマインドに近いんじゃないでしょうか。自らビジネスを立ち上げ、最高のリソースを用意してチームを構成するという意味では。そういう概念と実行力を持ち続けている人でないとパートナーにはなれないでしょうけれど。

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